発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002062271
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症例1:32歳男.交通事故で頸部痛と両手のしびれを来たした.単純X線でC2/C3間での局所後彎変形と椎弓・椎弓根に骨折線を認め,MRIではC2/C3の断裂とT2強調像で脊髄内に高輝度領域を認めた.C2椎体を展開し自家腸骨を挿入すると共に,OrionプレートをC2-C3椎体に12mmのスクリューで固定した.術後4年経過し,皮切近位の顎下部に軽度の知覚麻痺が残存しているが,骨癒合は得られている.症例2:34歳女.誘因なく頸部痛が出現した.単純X線でC3椎体は骨皮質が菲薄化し,内部はスリガラス状で病的骨折を起こしていた.骨巨細胞を疑い,椎体の腫瘍を顕微鏡下に掻爬し自家腸骨を挿入後,OrionプレートをC2~C4間に当てて,イメージ下に各々12mmのスクリューで椎体に固定した.術後6ヵ月で十分な骨癒合が得られていたが,その後腫瘍の再発により抜去した.抜去時,スクリューの弛みもなく固定性は良好であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001