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シンポジウム 膝複合靭帯損傷の診断と治療
前および後十字靱帯複合損傷に対する靱帯再建術の成績―新鮮および陳旧例に対する治療方針
Results of Reconstruction Surgery for Combined Anterior and Posterior Cruciate Ligament Injuries : Strategies for Fresh and Chronic Injuries
安田 和則
1
,
酒井 俊彦
2
,
青木 喜満
2
Kazunori Yasuda
1
1北海道大学大学院医学研究科外科治療学講座生体医工学分野
2北海道大学大学院医学研究科機能再建医学講座運動器再建外科分野
1Division of Medical Bioengineering, Department of Advanced Surgery, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
combined ligament injuries
,
複合靱帯損傷
,
posterior cruciate ligament
,
後十字靱帯
,
ligament reconstruction
,
靱帯再建術
Keyword:
combined ligament injuries
,
複合靱帯損傷
,
posterior cruciate ligament
,
後十字靱帯
,
ligament reconstruction
,
靱帯再建術
pp.731-739
発行日 2001年6月25日
Published Date 2001/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903300
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要旨:前および後十字靱帯複合損傷22膝に対して屈筋腱ハイブリッド材料を用いた関節鏡視下再建術を行い,平均27カ月間経過観察した.新鮮例(7膝)は二期的に再建し,陳旧例(15膝)ではすべての靱帯の同時再建を行った.術後成績において伸展制限が認められた症例はなく,屈曲制限は全例で15度以下であり,12膝で正座可能であった.前後総合不安定性の健患側差は,新鮮例では術後1膝を除いて5mm以下であり,陳旧例では5mm以下が10膝,5~7mmが3膝,8mm以上が2膝であった.術後IKDC評価は,新鮮例で6例がB(ほぼ正常)1膝がC(やや異常)であり,陳旧例でBが10例,Cが3例,D(著明に異常)が2例であった.複合靱帯損傷に対するこの治療方針は,現時点ではほぼ妥当であると考えられた.しかしその成績は,ACLあるいはPCL単独再建術の成績と比較するといまだ満足できるものではなく,今後更なる研究と改良が必要である.
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