Japanese
English
論述
腰椎椎体間固定における椎体強度(骨密度BMD)と脊椎再建について
Influence of BMD on Spinal Reconstruction in Lumbar Spine
飯塚 高弘
1
,
原田 憲正
1
,
白鴻 成
1
,
小杉 祐一
1
,
森川 健一郎
1
,
水島 秀幸
1
,
岸本 成人
1
Takahiro Iizuka
1
1市立堺病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sakai Municipal Hospital
キーワード:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
lumbar interbody fusion
,
腰椎椎体間固定
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
Keyword:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
lumbar interbody fusion
,
腰椎椎体間固定
,
spinal instrumentation
,
脊椎インストゥルメンテーション
pp.741-747
発行日 2001年6月25日
Published Date 2001/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903301
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抄録:1998年6月から99年12月までの1年6カ月の間に当科でinstrumentationを用い腰椎椎体間固定術を施行した症例22例を対象に,骨癒合と術後のinstrumentによって生じる問題について,椎体骨密度(BMD)との関係を調査した.臨床症状は,JOA score術前12点が術後26点へと改善し,改善率は83%と良好な結果が得られた.X線評価では,22例中20例(91%)において良好な骨癒合(fusion in situ)が得られた.2例については,術後に,移植骨の圧潰が生じたが,骨癒合が得られた(collapsed fusion).また,臨床的には問題とはならなかったが,3例においては,pedicle screwのゆるみやscrewにより椎弓根の骨折を生じた.手術対象症例おける椎体骨密度は,年齢との間に相関関係は認められなかった(R2=0.001).男女の比較では,BMDは男性に比較して女性では有意に低く(p=0.0003),また,椎体別にみると上位腰椎は下位腰椎に比較して有意に骨密度は低下していた(p=0.0001).骨密度の低下した症例のうちBMDが0.8g/cm2以下の症例の約50%に,移植骨の圧潰やscrewによる椎弓根の骨折など何らかの問題が生じていた.
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