Japanese
English
論述
膝関節後十字靱帯新鮮損傷の治療について
Acute Injury of Posterior Cruciate Ligament
水島 斌雄
1
,
岩田 清二
1
,
佐々木 孝
1
,
高山 真一郎
1
,
中邨 裕一
1
,
根本 哲夫
1
,
柳本 繁
1
,
磯田 功司
2
,
大岩 俊久
2
,
小山 明
2
,
伊勢亀 冨士朗
3
Takeo MIZUSHIMA
1
1済生会神奈川県病院整形外科
2静岡赤十字病院整形外科
3慶応義塾大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Saiscikai Kanagawaken Hospital
キーワード:
posterior cruciate ligament
,
knee joint
Keyword:
posterior cruciate ligament
,
knee joint
pp.803-812
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906801
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はじめに
後十字靱帯(以下PCLと略す)は膝関節を構成する靱帯中最も強靱なもので,前十字靱帯(以下ACLと略す)の2倍以上の太さと強度を有している4,6).PCLは従来ややもすると,ACLや内側側副靱帯(以下MCLと略す)等に比べてその機能が軽視されていたが18),最近の膝のbiomechanics1),診断法3,5,8,10,12,14,20,21),手術法の進歩に伴って,basic stabilizerとしての機能が高く認識されてきた.PCL損傷では,膝関節運動の回旋中心に偏位が生じ3,4),反張膝,屈曲位における脛骨の後方亜脱臼やinstability等の重度機能障害を起こしてくるので,受傷時における正しい診断と処置が予後を決定する重要な因子となる.
われわれは今回20例のPCL新鮮損傷手術例について検討を加え,若干の知見を得たので報告し大方の参考に供したい.
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