Japanese
English
臨床経験
足楔状骨骨端症の1例
Osteochondrosis of the Intermediate Cuneiform : A Case Report
石田 博英
1
,
平山 拓也
1
Hirohide Ishida
1
1八雲総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yakumo General Hospital
キーワード:
osteochondrosis
,
骨端症
,
intermediate cuneiform
,
中間楔状骨
Keyword:
osteochondrosis
,
骨端症
,
intermediate cuneiform
,
中間楔状骨
pp.1415-1419
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903147
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抄録:足楔状骨に発症した骨端症の1例を経験したので報告する.症例は4歳の男児で,右足背部を打撲し当科を初診した.初診時の単純X線像にて、右中間楔状骨に濃淡陰影,辺縁不整像および扁平化を認めたため,骨折や骨端症などを疑い,MRI,骨・Gaシンチグラムを行った.MRI上,T1強調画像で中間楔状骨に一致して低信号領域を認め,シンチグラムでは同部位に異常集積像はなかったが,第3中足骨に高集積像を認めた.さらに,受傷後4週経過時の単純X線像では,中間楔状骨には変化はなかったが,第3中足骨骨幹部に仮骨形成を認めた.以上の結果より,右足背部の疼痛は第3中足骨骨折に起因するものであり,中間楔状骨のX線変化は,無症状の骨端症と診断した.このため,中間楔状骨に対しては定期的な経過観察のみ行ったが,骨修復は徐々に進み,2年6カ月後には単純X線およびMRIに認められた異常陰影は消失した.
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