Japanese
English
手術手技シリーズ 関節の手術<上肢>
肘関節離断性骨軟骨症の手術—肘筋柄付骨釘移植術を中心に
Surgical Procedure of Osteochondrosis of the Humeral Capitellum
岩瀬 毅信
1
Takenobu Iwase
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Tokushima University
キーワード:
骨軟骨症
,
osteochondrosis
,
肘筋柄付骨釘移植
,
anconeous muscle pedicle bone graft
,
掻爬と穿孔
,
curattage & drilling
,
遊離体摘出
,
removal of loosebody
Keyword:
骨軟骨症
,
osteochondrosis
,
肘筋柄付骨釘移植
,
anconeous muscle pedicle bone graft
,
掻爬と穿孔
,
curattage & drilling
,
遊離体摘出
,
removal of loosebody
pp.1296-1302
発行日 1987年11月25日
Published Date 1987/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907727
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はじめに
近年,上腕骨小頭部骨軟骨障害(離断性骨軟骨症)は,その大半が成長期のスポーツ障害として発生している.特に野球に代表される投動作により多発している.いったん発生すると,完全修復は初期段階をはずしては望むべくもない.ましてや,この時期に投動作を繰り返すならば,離断から遊離体への進展は免れず,変形性関節症への経過をたどる.近年,顕著さを加えているスポーツ参加者の低年代ならびに技術面の英才教育により,治療の好期を逸し,スポーツの可能性を閉ざしてしまう子供が絶えない.これには予防対策の確立,普及が先決であるが,治療の実際では,離断期以後であっても進行をくい止めることはもとより自然治癒能を最大限に引き出す処置を施さねばならない.この際には,手術治療の適応が少なくない.実施に当っては,病態,臨床所見,スポーツ復帰までの精神的影響等総合的な判断が不可欠である.過去6年間,著者らの上腕骨小頭部骨軟骨障害の自験例は138症例で,手術例は44例である.本論文は,著者らが行っている手術的療法の術式とその適応を中心に述べる.
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