臨床室
第5中足骨粗面部骨端症(Iselin病)に対して中空海綿骨スクリューを用いて観血的治療を行った1例
金田 和也
1
,
原藤 健吾
1川崎市立川崎病院
キーワード:
X線診断
,
骨ねじ
,
X線CT
,
中足骨
,
骨端症
,
海綿骨
Keyword:
Cancellous Bone
,
Bone Screws
,
Metatarsal Bones
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Osteochondrosis
pp.538-541
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014325137
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14歳女。左足外側部痛を主訴に近医を受診、保存的治療が行われるも改善がみられないため、著者らの施設へ紹介となった。所見では単純X線像および単純CTで左第5中足骨近位に小骨片を認められたが、明らかな外傷がないこと、左右差、境界線が骨軸の長軸方向に走っていることからIselin病と診断された。以後、2ヵ月間にわたり運動制限や鎮痛薬投与による保存的治療で対処したが治療抵抗性にて手術が行われることとなった。手術は左第5中足骨基部皮膚に小切開を施行し、中空海綿骨スクリューおよびワッシャーを用いてJones骨折と同様に固定術が施行された。その結果、1ヵ月の松葉杖免荷期間を経て荷重を開始し、術後3ヵ月で骨癒合を確認、更に9ヵ月経過で抜釘が施行され、目下は疼痛なくスポーツを継続している。
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