Japanese
English
臨床経験
若年者に発生した特発性骨粗鬆症による脊椎多発圧迫骨折の1例
A Case Report of Idiopathic Osteoporosis in a Young Adult
三井 勝博
1
,
谷川 浩隆
1
,
飯島 祥子
2
,
宮本 高秀
2
,
櫻井 晃洋
2
,
橋爪 潔志
2
Katsuhiro Mitsui
1
1安曇総合病院整形外科
2信州大学医学部老年科
1Department of Orthopaedic Surgery, Azumi General Hospital
キーワード:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
young adult
,
若年性
,
spinal compression fracture
,
脊椎圧迫骨折
Keyword:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
young adult
,
若年性
,
spinal compression fracture
,
脊椎圧迫骨折
pp.1403-1406
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903144
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抄録:28歳の男性に発生した特発性骨粗鬆症を経験した.原発性骨粗鬆症は一般的に閉経後や老年期に起こり,これに起因する脊椎圧迫骨折は日常の診療でよく遭遇する疾患である.しかし,青年期の骨粗鬆症は非常に稀である.若年性骨粗鬆症の大部分は,性腺機能低下症や下垂体腫瘍などの内分泌疾患に続発した二次性の骨粗鬆症である.しかし,本症例では各種ホルモンの測定,負荷試験などを含む血液生化学的検査で異常はなく,また長期臥床やステロイド剤などの服薬の既往,タバコやアルコールなどの生活習慣などにも問題はなかった.ビタミンDやエストロゲン受容体遺伝子の多型性,免疫機構の関与などが推測されたが,現段階では続発性骨粗鬆症は否定的であり,特発性の骨粗鬆症であると考えた.
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