Japanese
English
臨床経験
スクリュー抜去困難でその後の対処に難渋した大腿骨頭辷り症の1例
The Difficult Management after Failed Screw Removal for Case of in situ Pinning in Slipped Capital Femoral Epiphysis : A Case Report
若林 育子
1
,
渡部 亘
1
,
佐藤 光三
1
,
井樋 栄二
1
,
山田 晋
1
,
木戸 忠人
1
Ikuko Wakabayashi
1
1秋田大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
slipped capital femoral epiphysis
,
大腿骨頭辷り症
,
titanium cannulated screw
,
チタン製海綿骨スクリュー
,
in situ pinning
Keyword:
slipped capital femoral epiphysis
,
大腿骨頭辷り症
,
titanium cannulated screw
,
チタン製海綿骨スクリュー
,
in situ pinning
pp.813-817
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902745
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抄録:大腿骨頭辷り症に対するin situ pinningのスクリュー抜去が不能となり,抜去用のトレフィンを用い,その後の骨欠損に対して骨移植を行った1例を経験した.骨移植時に採取した骨孔表面の骨は,骨壊死の所見を呈しており,トレフィンの熱によるものと思われた.骨移植術後,骨孔周囲の骨吸収に続き,骨形成が進んでいる.本症におけるスクリュー抜去困難の原因として,以下のことが考えられた.①骨端線閉鎖までスクリューの長期留置を要した.②スクリューがチタン製で骨との親和性が高かった.③抜釘用の逆タップが付いていなかった.④スクリューの刺入部位がアダムス弓の皮質骨に接していた.本例のような合併症を避けるためには,in situ pinningにおいては逆ネジ切りの付いた非チタン製のスクリュー1本を骨頭の中央に刺入する方法が望ましいと考える.
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