Japanese
English
論述
慢性関節リウマチの頚椎手術後に発生する頚椎病変の長期的観察
Long-term Observation of Post-operative RA Cervical Spine
平泉 裕
1
,
並木 脩
1
,
高江洲 真
1
,
山田 徹
1
,
藤卷 悦夫
1
Yutaka Hiraizumi
1
1昭和大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Showa University
キーワード:
RA cervical spine
,
リウマチ頚椎
,
long-term follow-up
,
長期的観察
,
postoperative change
,
術後変化
Keyword:
RA cervical spine
,
リウマチ頚椎
,
long-term follow-up
,
長期的観察
,
postoperative change
,
術後変化
pp.681-688
発行日 1996年6月25日
Published Date 1996/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901919
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抄録:RA頚椎の手術施行群37名において,各術式の術後に発生するX線変化を平均4.9年間観察し,その要因について保存的治療により平均10.6年間観察した群225名も参考にして検討した.後頭骨を固定に含めない術式22例中8例で術後垂直性亜脱臼が悪化または新たに出現したが,その際環椎前傾化と環-軸椎間可動性増大がみられた.また中下位頚椎を固定に含めない術式26例中9例で術後中下位頚椎亜脱臼が進行したが,その際椎体終板や椎間関節のRA変化を呈する椎間数が増加した.術後の中下位頚椎の強直出現は中下位頚椎亜脱臼の誘発因子になる可能性があった.一方,後頭骨-上位頚椎固定では術前中下位頚椎亜脱臼を認めた4例中2例が術後も不変か逆に消失した.椎弓形成術単独例では術後の環椎前方亜脱臼悪化は1例,垂直性亜脱臼悪化は2例だけであった.強力な内固定材料を使用しない術式と最小限の手術範囲の選択は,必要な制動効果と可動性温存の面からも,骨が脆弱で多関節障害を有するRAでは有利な手術方針と思われた.
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