Japanese
English
論述
慢性関節リウマチに伴う頚椎病変の自然経過
Natural History of Cervical Lesions in Rheumatoid Arthritis
藤原 桂樹
1
,
大脇 肇
1
,
藤本 真弘
1
,
米延 策雄
2
,
越智 隆弘
2
Keiju Fujiwara
1
1星ケ丘厚生年金病院整形外科
2大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Hoshigaoka Kouseinenkin Hospital
キーワード:
subluxation
,
亜脱臼
,
natural history
,
自然経過
,
longitudinal study
,
縦断的研究
Keyword:
subluxation
,
亜脱臼
,
natural history
,
自然経過
,
longitudinal study
,
縦断的研究
pp.745-752
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902733
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抄録:慢性関節リウマチ(RA)に伴う頚椎病変の頻度と自然経過を明らかにする目的で,161例を対象とした平均10.2年の追跡調査を行った.RAの重症度を表わす指標として,全身関節へのRA罹患のひろがりに基づく『病型分類」を用いた.最終調査時におけるRA罹病期間は平均16.5年で,頚椎病変は92例(57%)にみられた.このうち80例(87%)の病変は追跡期間中に進行した.病型別発現頻度は少関節破壊型39%,多関節破壊型83%,ムチランス型100%で重症病型ほど高かった,上位病変は環軸椎前方亜脱臼から垂直亜脱臼へと進行した.軸椎下亜脱臼は上位病変より遅れて発現,進行する傾向にあった.頚部痛は頚椎病変を有する症例の半数にみられた.脊髄症状は10例に発現したが,このうち7例は垂直亜脱臼に起因した麻痺であった.10例中6例の脊髄症状は進行性であり,後方除圧固定術を施行した.
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