Japanese
English
特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)
下位頚椎前方脱臼骨折と椎間板後方脱出
Anterior Dislocation and Extruded Disc of the Cervical Spine
芝 啓一郎
1
,
植田 尊善
1
,
白澤 建藏
1
,
大田 秀樹
1
,
森 英治
1
,
力丸 俊一
1
,
加治 浩三
1
Keiichiro Shiba
1
1労働福祉事業団総合せき損センター整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Spinal Injuries Center
キーワード:
cervical spine
,
頚椎
,
dislocation
,
脱臼
,
extruded disc
,
椎間板脱出
Keyword:
cervical spine
,
頚椎
,
dislocation
,
脱臼
,
extruded disc
,
椎間板脱出
pp.441-446
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901880
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抄録:下位頚椎の前方脱臼骨折の治療においては、脱臼の整復に伴って脱臼椎体間の椎間板組織が後方に取り残され,あるいは後方に脱出し,これが脊柱管狭窄因子となり,麻痺の改善を妨げたり増悪させたりする危険性がある.筆者らは,頚椎前方脱臼骨折の手術的治療法として,原則として後方進入で椎間関節の脱臼を整復固定し,前方進入で前方除圧固定を行う一期的前方後方手術を施行してきた.これら180症例の手術記録を調査した結果,56例(31%)に終板を伴った椎間板組織が脱臼椎の後方に迷入していた.保存的,または観血的後方進入による脱臼の整復操作の際には,椎間板の脊柱管への脱出を念頭に置き,麻痺の状況に応じて前方圧迫因子を検索すべきである.
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