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特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)
椎弓根スクリュー固定による損傷頚椎の再建
Reconstruction of the Injured Cervical Spine Utilizing Pedicle Screw Fixation
鐙 邦芳
1
,
金田 清志
1
,
佐藤 栄修
1
,
浅野 聡
2
Kuniyoshi Abumi
1
1北海道大学医学部整形外科
2釧路労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
cervical spine
,
頚椎
,
spinal injury
,
脊椎損傷
,
pedicle screw
,
椎弓根スクリュー
Keyword:
cervical spine
,
頚椎
,
spinal injury
,
脊椎損傷
,
pedicle screw
,
椎弓根スクリュー
pp.447-455
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901881
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抄録:1990年から椎弓根スクリュー法を用いて,40例の頚椎損傷の治療を行った.Allen分類ではdistractive flexion型が最も多く,22例であった.8例は受傷後8週以上経過の陳旧例であった.初期の25例にVSPかlsola systemを,最近の15例には頚椎用椎弓根スクリュー/プレートを用いた.側面透視下に椎弓根プローブ,スクリューを刺入した.陳旧例での除圧,後弯矯正などのため,7例に前方手術を併用した.3例に同時椎弓切除を行った.全例で骨癒合が得られ,後弯矯正,前方転位の整復も良好であった.椎骨動脈,脊髄,神経根損傷はなかった.椎弓根髄腔の直視下の確認,椎弓根プローブと側面X線透視の使用,適切な径のスクリューの選択により,頚椎椎弓根スクリュー刺入の安全性は十分に高まる.椎弓根スクリュー固定は,確実な固定性,大きな矯正力,固定を椎弓に依存せず同時椎弓切除が可能,など多くの利点を有し,損傷頚椎の再建に有力な内固定法である.
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