Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)
胸椎・腰椎脱臼骨折における構築学的損傷形態の高位別特徴
Relationship between Injured Levels and Pathological Anatomy of Thoracic and Lumbar Fracture Dislocations
芝 啓一郎
1
,
植田 尊善
1
,
白澤 建蔵
1
,
大田 秀樹
1
,
森 英治
1
,
力丸 俊一
1
,
加治 浩三
1
,
弓削 至
1
,
竹光 義治
1
Keiichiro Shiba
1
1総合せき損センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Spinal Injuries Center
キーワード:
thoracic and lumbar spine
,
胸椎・腰椎
,
fracture dislocations
,
脱臼骨折
,
pathological classification
,
損傷病態分類
Keyword:
thoracic and lumbar spine
,
胸椎・腰椎
,
fracture dislocations
,
脱臼骨折
,
pathological classification
,
損傷病態分類
pp.487-493
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902419
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抄録:Denis(1983)の分類による胸椎・腰椎脱臼骨折で受傷後2週以内に手術的治療を施行した146例の主に術中所見から,その構築学的損傷形態の高位別特徴を明らかにした.椎間関節ロッキング,後方(棘上・棘間,黄色)靱帯断裂,およびposterior arch(椎弓根,椎弓,関節突起間部)の骨折について各損傷高位ごとに調査した,上中位胸椎部(T1-T9)では,椎間関節のロッキングは稀で,主にposterior archの複数の骨折部でposterior columnが断裂し椎体が転位していた.下位胸椎部(T10-T12)では椎間関節の両側ロッキングが,腰椎部(L1-L4)では片側ロッキングが高頻度であった.胸椎・腰椎の脱臼骨折の解剖学的再建においては,症例ごとの脱臼形態に応じた治療が必要であるが,総括して議論するとき,画像や受傷メカニズムによる分類に加えて,上中位胸椎,下位胸椎,および腰椎部の3群の高位別に治療法を比較検討することが望まれる.
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