Japanese
English
臨床経験
第1染色体長腕逆位を伴うcleidocranial dysplasiaの1症例
Cleidocranial Dysplasia with the Inversion of No 1. Chromosome: A Case Report
川上 寛
1
,
渡部 健
1
,
浦田 士郎
1
,
矢崎 進
1
,
大脇 義宏
1
,
山田 高士
1
,
湯川 泰紹
1
,
神谷 光広
1
,
濱邊 卓也
1
,
稲垣 善幸
1
Hiroshi Kawakami
1
1安城更生病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Anjo Kosei Hospital
キーワード:
鎖骨頭蓋異形成症
,
cleidocranial dysplasia
,
逆位
,
inversion inverted
,
第1染色体
,
No1. chromosome
Keyword:
鎖骨頭蓋異形成症
,
cleidocranial dysplasia
,
逆位
,
inversion inverted
,
第1染色体
,
No1. chromosome
pp.1373-1376
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901523
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抄録:症例は3ヵ月男児,主訴は鎖骨の異常可動性.単純X線写真において両鎖骨の偽関節様の変化と大泉門の開大を認め,cleidocranial dysplasiaと診断した.cleidocranial dysplasiaは,鎖骨の欠損または形成不全,頭蓋縫合骨化遅延,歯牙萌出遅延,遺伝性を特徴とする稀な骨系統疾患である.本邦では1936年の羽根田以来,われわれの渉猟した限りでは,250例が報告されているが,そのうち1歳以下で診断されたのは,われわれのものも含めて,わずか18例に過ぎない.今回,われわれが経験した症例は,3ヵ月検診における鎖骨と頭蓋骨の注意深い触診により診断しえた.また,本症例では,染色体検査にて,第1染色体長腕逆位を認めた.本疾患は,先天性疾患にもかかわらず,染色体異常を生じたという報告は少なく,貴重な症例といえるので若干の文献的考察を加えて報告する.
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