Japanese
English
臨床経験
Ulnocarpal abutment syndromeに合併した月状骨骨内ガングリオンの1例
A Case of Intraosseous Ganglion of the Lunate Bone Associated with Ulnocarpal Abutment Syndrome
川上 寛
1
,
渡部 健
1
,
浦田 士郎
1
,
矢崎 進
1
,
大脇 義宏
1
,
山田 高士
1
,
神谷 光広
1
,
濱邊 卓也
1
,
稲垣 善幸
1
Hiroshi Kawakami
1
1安城更生病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Anjou Kousei Hospital
キーワード:
ガングリオン
,
ganglion
,
月状骨
,
lunate bone
,
尺骨つきあげ症候群
,
ulnocarpal abutment syndrome
Keyword:
ガングリオン
,
ganglion
,
月状骨
,
lunate bone
,
尺骨つきあげ症候群
,
ulnocarpal abutment syndrome
pp.627-630
発行日 1994年5月25日
Published Date 1994/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901376
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抄録:ulnocarpal abutment syndromeに合併した月状骨骨内ガングリオンの1例を経験した.症例は,50歳女性で主訴は右手関節痛.初診時X像では,月状骨掌尺側に周囲の硬化を伴った透亮像と尺骨のプラスバリアントを認めた.臨床症状およびCT,MRI,骨シンチ,手関節造影からulnocarpal abutment syndromeに合併した月状骨骨内ガングリオンが疑われた.手術により月状骨からゼリー状内容物を有する腫瘤を摘出し,尺骨短縮骨切り術,病巣掻爬,骨移植の施行により良好な結果がえられた.病理所見は,骨内ガングリオンとして,矛盾はなかった.本症の骨内ガングリオンは,尺骨のプラスバリアントのため,月状骨尺側とのimpactionが起こり三角線維軟骨(以下TFCと略す)を損傷し,micro fractureが月状骨に発生して,滑液が侵入し,発生したという過程が考えられる.
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