Japanese
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臨床経験
Cleidocranial dysplasia—3代10名に発症した1家系報告とその遺伝的考察
Cleidocranial Dysplasia: One Familial Case Report of Ten Patients in Three Generations and A Review of the Heredity
渡部 健
1
,
杉浦 保夫
2
Ken WATANABE
1
,
Yasuo SUGIURA
2
1名古屋大学医学部整形外科学教室
2西尾市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
鎖骨
,
clavicle
,
頭蓋骨
,
cranium
,
異骨症
,
dysostosis
Keyword:
鎖骨
,
clavicle
,
頭蓋骨
,
cranium
,
異骨症
,
dysostosis
pp.1245-1254
発行日 1982年12月25日
Published Date 1982/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906650
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はじめに
鎖骨・頭蓋骨異形成症cleidocranial dysplasiaは,在来,dysostosis cleidocranialis,dysostosiscleidocranialisと呼ばれてきた疾患そのものであるが,1979年発表の先天性骨系統疾患国際命名法International Nomenclature of Bone Dysplasiasでは,この名称が正式に採用されている.本症は 1)鎖骨の先天性完全欠損もしくは,不完全欠損,2)頭蓋縫合・泉門の開存を主変化とする疾患で,常染色体性優性遺伝疾患として知られている.
今回,著者等は本症の典型症例,男子9歳例を経験し,この患昔を発端者とし,家系調査を行ったところ,この家系においては常染色体性優性遺伝形式を示して3代にわたって,10名の罹患者があることが判明したので,その大要を報告し,主として日本文献について詳細に検索し,特に遺伝学的見地より考察を加えて発表する.
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