Japanese
English
臨床経験
Recklinghausen病に発症した低燐血症性くる病の1例
A Case Report of the Hypophosphatemic Rickets Complicating von Recklinghausen Disease
伊崎 寿之
1
,
鈴木 邦雄
1
,
道振 義治
1
,
桃原 茂樹
1
,
大橋 洋
1
,
花岡 英弥
2
,
矢部 啓夫
2
Hisayuki Isaki
1
1高岡市立こまどり学園
2慶應義塾大学医学部整形外科学教室
1Takaoka Municipal Komadori Gakuen
キーワード:
rickets
,
くる病
,
osteomalacia
,
骨軟化症
,
von Recklinghausen's disease
,
レックリングハウゼン病
Keyword:
rickets
,
くる病
,
osteomalacia
,
骨軟化症
,
von Recklinghausen's disease
,
レックリングハウゼン病
pp.325-329
発行日 1989年3月25日
Published Date 1989/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908061
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抄録:Recklinghausen病に低燐血症性くる病を発生した稀な症例を報告する.症例は12歳女子で,生下時より左半身にカフェ・オレ色素斑を認め,4歳時より側彎のため装具療法をうけている.10歳時に左下腿部に疼痛が出現し,歩容異常をきたし,その後他の部位にも疼痛が出現してきたため精査したところ,血清学的所見ではアルカリフォスファターゼ(Al-p)の著明な高値,血清燐の低値,尿細管燐再吸収率に低下を認めた.X線所見では左側の骨盤,大腿骨,脛骨に著明な骨萎縮と骨改変層があり,腸骨より採取した骨病理組織所見は骨軟化症を示した.なお知能指数は47であった.昭和61年11月(11歳時)よりビタミンD25万u/dayより漸次増量し,昭和62年4月からは1α(OH)D3の投与に変更した.投薬開始2カ月後より症状の改善が得られ,1年後の現在,骨圧痛も消失し,X線上明らかな骨陰影の濃化を得ている.
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