Japanese
English
臨床経験
上位頚椎病変と顎関節破壊により閉塞性睡眠時無呼吸症候群を発症した慢性関節リウマチに対する治療経験
Treatment of Obstructive Sleep Apnea Syndrome due to Upper Cervical Lesion and Temporomandibular Joints of Destruction in Rheumatoid Arthritis: Case Report
杉本 瑞生
1
,
東 文造
1
,
宮本 紳平
1
,
木村 友厚
1
,
米延 策雄
1
,
越智 隆弘
1
,
川本 知明
2
,
森 悦秀
2
,
菅原 利夫
2
,
小野 啓郎
1
Mizuo Sugimoto
1
1大阪大学医学部整形外科
2大阪大学歯学部第二口腔外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rhumatoid arthritis
,
閉塞性睡眠時無呼吸症候群
,
obstructive sleep apnea syndrome
,
上位頚椎
,
upper cervical spine
,
顎関節
,
temporomandibular joint
,
人工関節
,
arthroplasty
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rhumatoid arthritis
,
閉塞性睡眠時無呼吸症候群
,
obstructive sleep apnea syndrome
,
上位頚椎
,
upper cervical spine
,
顎関節
,
temporomandibular joint
,
人工関節
,
arthroplasty
pp.939-943
発行日 1994年8月25日
Published Date 1994/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901433
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抄録:慢性関節リウマチ(RA)と閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の合併は1983年以降数例報告され,その治療は重症例では気管切開による呼吸管理とされている.今回われわれは,RAにOSASを合併した症例で既に気管切開術を受けている患者に対し,頚椎および顎関節に対する治療を行うことにより気管切開を閉鎖し得た1例を経験したので報告する.症例は73歳女性で,発症後10年経過したムチランス型RAである.前医において92年2月に呼吸困難に対して気管切開術を受けたが,気管切開を閉鎖できず当科入院.本症例は,RAによる環軸椎後方脱臼と顎関節破壊に伴う二次性の下顎後退症により上気道の閉塞を来し,OSASが発症したものと考えられた.環軸椎後方脱臼に対しては整復位での頚椎後方固定術を行い,顎関節に対しては菅原式人工顎関節全置換術を行うことにより,上気道の拡張を得ることができ,気管切開を閉鎖することができた.
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