Japanese
English
論述
骨・軟部悪性腫瘍における肺転移巣切除術の治療成績
Aggressive Pulmonary Metastasectomy for Malignant Bone and Soft Tissue Tumors
上田 孝文
1
,
内田 淳正
2
,
吉川 秀樹
2
,
久田原 郁夫
2
,
森 茂樹
1
,
小松原 良雄
1
,
小野 啓郎
2
Takafumi Ueda
1
1大阪府立成人病センター整形外科
2大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, The Center for Adult Diseases
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
軟部肉腫
,
soft tissue sarcoma
,
肺転移
,
pulmonary metastasis
,
肺転移巣切除術
,
pulmonary metastasectomy
,
予後因子
,
prognostic factors
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
軟部肉腫
,
soft tissue sarcoma
,
肺転移
,
pulmonary metastasis
,
肺転移巣切除術
,
pulmonary metastasectomy
,
予後因子
,
prognostic factors
pp.527-533
発行日 1994年5月25日
Published Date 1994/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901359
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抄録:骨・軟部悪性腫瘍肺転移例に対する肺転移巣切除術の適応と意義を明らかにするため,1973~1991年の間に大阪大学医学部附属病院および大阪府立成人病センター整形外科で治療した骨・軟部悪性腫瘍肺転移巣切除例65例の治療成績を検討した.初回肺切時からの2年・5年累積生存率は骨肉腫が37.1%・24.1%,軟部肉腫が50.2%・18.8%で,同時期の非肺切例に比しいずれも有意に予後良好であり,肺転移巣切除術の有用性が示された.骨肉腫における肺転移巣切除術の予後因子は,肺転移個数,転移巣の大きさ,肺転移分布(胸膜外浸潤の有無)であった.一方軟部肉腫においては,組織型,組織学的悪性度,肺転移分布が有意な予後因子であった.両側多発肺転移例に対しては,胸骨縦切両側同時開胸とNd:YAGレーザーを併用することにより術後肺機能の温存をはかることができ,肺切術適応拡大に有用であった.
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