Japanese
English
臨床経験
原発巣治療後5年以上経過して肺転移が顕在化した骨肉腫2例の検討
Two Cases of Osteosarcoma with Delayed Pulmonary Metastases
横山 庫一郎
1
,
篠原 典夫
1
,
近藤 正一
1
,
和田 研
1
,
時任 毅
1
,
川島 聡
1
Koichiro Yokoyama
1
1国立福岡中央病院整形外科
1Division of Orthopaedic Surgery, National Fukuoka Central Hospital
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
治療
,
treatment
,
肺転移
,
metastasis
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
治療
,
treatment
,
肺転移
,
metastasis
pp.91-96
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900274
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:最近我々は,原発巣治療後5年以上経過して肺転移を来した骨肉腫2例を経験したので報告する.症例は2例とも大腿骨発生例で,切断術後1年間,大量メソトレキセート(以下HD-MTX),アドリアマイシン(以下ADR)による化学療法を行い,術後5年1カ月,5年10カ月で胸部X線で肺転移を発見した.転移巣はそれぞれ孤在性で,症例は単発性,症例2は2カ所で,いずれも根治切除可能であった.術後CDDPにより化学療法を6コース行い,10カ月および12カ月経過して新たな転移巣の出現はなく,健在である.骨肉腫でdelayed metastasisの報告は少なく,最近の強力な化学療法の効果がこれに関与している可能性があり,骨肉腫でも今後長期にわたる経過観察を要するものと考えられた.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.