Japanese
English
論述
悪性軟部腫瘍の肺転移の治療
The Management of Lung Metastases in Soft Tissue Sarcomas
姥山 勇二
1
,
後藤 守
1
,
山脇 慎也
1
,
井須 和男
1
,
加賀美 芳和
2
,
平田 保
3
,
高瀬 浩
3
,
平井 靖夫
3
,
本間 仗价
3
Yuji Ubayama
1
1国立札幌病院整形外科
2国立札幌病院放射線科
3国立南札幌病院外科
1Department of Orthopedic Surgery, National Sapporo Hospital
キーワード:
悪性軟部腫瘍
,
soft tissue sarcoma
,
肺転移
,
lung metastasis
,
肉腫転移
,
metastatic sarcoma
,
肺切除
,
pulmonary resection
,
開胸手術
,
thoracotomy
Keyword:
悪性軟部腫瘍
,
soft tissue sarcoma
,
肺転移
,
lung metastasis
,
肉腫転移
,
metastatic sarcoma
,
肺切除
,
pulmonary resection
,
開胸手術
,
thoracotomy
pp.549-558
発行日 1986年5月25日
Published Date 1986/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907412
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抄録:現在悪性軟部腫瘍では,肺転移が出現すると2年以上生存することが難しい.我々が経験した80例の肺転移例中開胸手術を行った症例は5例である.肺転移が直接死因となった65例のうち肺転移後2年以上生存した症例は8例(12.3%)であった.開胸手術5例中4例が2年以上生存しており,開胸手術例の転移後の生存期間は非手術例のそれよりも長くなっている.しかし開胸手術にて肉眼的に病巣がすべて除去されても,新たに出現する肺転移巣の発育阻止の治療をひきつづき行わなければ,また肺転移が出現し開胸手術は単なる延命効果に終わってしまう.外科的治療の適応がない場合には,限局した大きな病巣に放射線治療を行い腫瘍の数や大きさを減らすことによって延命効果が期待できる.肺転移の治療の基本は化学療法であるが,病状に応じて手術治療や放射線治療を補助的手段として積極的に活用することが,治療成績の向上に必要である.
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