Japanese
English
特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より)
主題 術後遺残疼痛
腰椎前方固定術偽関節例の術後遺残疼痛とその対策
Clinical Study on Pseudarthrosis after Anterio Spinal Fusion of the Lumbar Spine
戸山 芳昭
1
,
松本 守雄
1
,
丸岩 博文
1
,
小川 潤
1
,
小柳 貴裕
1
,
高畑 武司
1
,
藤村 祥一
1
,
平林 洌
1
Yoshiaki Toyama
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
腰椎
,
lumbar spine
,
前方固定術
,
anterior spinal fusion
,
偽関節
,
pseudarthrosis
,
再手術
,
salvage operation
Keyword:
腰椎
,
lumbar spine
,
前方固定術
,
anterior spinal fusion
,
偽関節
,
pseudarthrosis
,
再手術
,
salvage operation
pp.435-442
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901094
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抄録:腰椎変性疾患に対する前方固定術(ASF)偽関節例の臨床症状とX線所見を分析し,術後成績への影響,遺残疼痛との関連およびその対策について検討を加えた.対象は椎間板ヘルニア6例,MOB 4例,分離すべり症11例,変性すべり症8例の計29例で,年齢は平均44歳である.各疾患別に骨癒合群(U群)と偽関節群(N-U群)の改善率を求め,さらにX線機能撮影により偽関節の程度を点数化して各症例ごとの偽関節スコアーを算出した.なお14例に再手術を施行した.当科における過去10年間のASF偽関節例は205例中15例,7%であった。U群の改善率79%に対してN-U群では36%と劣り,特にヘルニアを除くMOB,すべり症で顕著であった.再手術法にはSteffee法が有効であったが,その成績が平均改善率で21%から69%へと上昇したことからも,偽関節による術後成績への影響は明らかであった.その際,偽関節スコアーはその程度を数値で表現でき,術後成績とも関連がみられ有用であった.
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