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特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
頚椎症性脊髄症に対する前方除圧固定術の長期成績―術後10年以上における成績不良例の検討
Long-term Follow-up Study of Anterior Interbody Fusion for Cervical Spondymotic Myemopathy ; A Minimum Fonlow-up of 10 Years
高石 官成
1
,
松本 守雄
1
,
渡辺 雅彦
1
,
丸岩 博文
1
,
千葉 一裕
1
,
藤村 祥一
1
,
平林 洌
2
,
戸山 芳昭
1
Hironari Takaishi
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2慶應義塾看護短期大学
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
cervical spondylotic myelopathy
,
頚椎症性脊髄症
,
anterior interbody fusion
,
前方固定術
,
spinal cord atrophy
,
脊髄萎縮
Keyword:
cervical spondylotic myelopathy
,
頚椎症性脊髄症
,
anterior interbody fusion
,
前方固定術
,
spinal cord atrophy
,
脊髄萎縮
pp.401-407
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902959
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抄録:前方除圧固定術を施行した頚椎症性脊髄症49例に対して,10年以上の長期追跡調査を行い,成績不良例の病態について考察した.JOAスコアは,術前平均9.1±1.7点,最終経過観察時で13.8±2.2点(改善率59%)と漸減傾向にあったが,長期的にもほぼ安定していた.固定椎間数や固定椎体角度は,術後の頚椎弯曲形態に関与しており,不良アライメントに伴う隣接椎間病変は遅発性の臨床成績悪化に有意に影響を与えていた.また,術後MRIにおいて,改善率と髄内高輝度信号強度比には相関を認めなかったが,脊髄横断面積には相関がみられた.術後長期経過例において観察された灰白質の高輝度領域を伴う広範囲の脊髄萎縮は,除圧後の循環改善が期待できない非可逆性の状態に加齢変化が加わった,重度脊髄障害の終末像と考えられた.
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