増大号特集 絶対! 整形外科外傷学
column
外傷教育の重要性
尾﨑 敏文
1
Toshifumi OZAKI
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学域生体機能再生・再建学講座(整形外科学)
1Department of Orthopaedic Surgery, Science of Functional Recovery and Reconstruction, Faculty of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences, Okayama University
pp.637
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202993
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整形外科専攻医や初期研修医を含めた若手医師にとって,外傷は整形外科で最も接することが多い分野といえます.外傷救急医療では70%程度の症例に整形外科が関与していると思います.骨折手術は,整形外科領域で最も多い手術の1つで,整形外科手術の基本といえます.骨折に対する考え方や手術手技は年々変化し,進歩していますので,整形外科医の骨折治療に関する知識のアップデートはとても重要と考えられます.若手医師に対する系統だった教育だけでなく,指導医に対する知識や手技のアップデートの重要性,さらには,重度四肢外傷や骨盤骨折などの治療に従事する高度な専門医の育成の重要性も感じております.
私は毎年骨折治療に関係する学会に参加させていただいていますが,参加者に若手医師が非常に多く活気があること,そして年々増えている演題数を拝見すると骨折治療に対する若手医師の関心度がよくわかります.岡山大学整形外科では外傷教育を重視しており,1954年の開講以来,常に外傷班とその外傷チーフを教室スタッフに配属してきました.また,私自身も2015年にはAOベーシックコースに参加し,知識のアップデートも行ってきました.
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