オピニオン
臨床検査領域におけるシミュレーション教育の重要性
多田 達史
1
1香川県立保健医療大学保健医療学部臨床検査学科
pp.1158-1159
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209480
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はじめに
社会で生きていくことは常に学びと隣り合わせであると思う.何かしらの行動を起こし,結果が生じる.その度に結果から何かを学ぶ.そのような中で,シミュレーション教育は,先に結果を想定し対策を考え,必要な学びを得ることが可能であり,医療分野のみならず災害対策1)などでも利用されている.
さて,医療における臨床検査領域の教育で,卒前・卒後教育において,シミュレーション教育は非常に重要である.なぜならば,臨床検査技師養成校は国家試験合格を目指し,基本的に基礎科目・専門基礎科目,専門科目の知識の修得を主な目標にしているが,卒後の臨床現場で,少しでも即戦力になるように,実習などを充実させているからである.実習や演習は学生自身の技術向上や座学で得た知識を確認するために重要なことはいうまでもないが,これらにはシミュレーション教育が必要不可欠である.また,「臨床検査技師学校養成所指定規則の一部を改正する省令(令和3年文部科学省・厚生労働省令第2号)」2)では臨地実習の実施項目や取得単位数の大幅な変更があり,学内・学外での実習の重要性が増しており,タスク・シフト/シェアに関する教育を含め,シミュレーション教育の重要性は増している.
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