特集 疲労骨折からアスリートを守る—今,おさえておきたい“RED-S”
緒言
金岡 恒治
1
Koji KANEOKA
1
1早稲田大学スポーツ科学学術院
pp.348-349
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202598
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
相対的エネルギー摂取不足(RED-S)が疲労骨折を招く
疲労骨折はスポーツ整形外科の分野では頻発する課題で,多くの臨床家が対処してきていることと思います.通常の骨折と異なり,疲労骨折では手術加療を必要とすることは少なく,骨折部への負荷を減らし,骨折癒合に適した環境を提供しながら癒合するのを待つことになります.そのため,十分な休息をとることが困難なスポーツ環境にいる選手に対しては治療は難渋してしまいます.
またせっかく骨癒合しても,受傷前と同様のスポーツ環境で活動を行うことで再発してしまうこともあります.そのため,われわれ整形外科医師もできるだけ,疲労骨折が生じた選手のスポーツ環境・生活環境を把握し,環境面での改善をアドバイスしていくことも求められてきます.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.