誌上シンポジウム 椎弓形成術 アップデート
緒言
山崎 正志
1
Masashi YAMAZAKI
1
1筑波大学医学医療系整形外科
pp.660
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201142
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わが国における頚椎外科の歴史を振り返ると,欧米のそれとは,若干,様相が異なる.本邦の頚椎外科が独自の発展をとげてきた主な要因として,日本人の頚椎の脊柱管が欧米人に比して狭いこと,そして,占拠率の大きい後縦靱帯骨化に伴う重度の脊髄障害の患者が本邦で圧倒的に多いことが挙げられる.
わが国の頚椎外科は,当初は,欧米と同様に前方法が主流であった.しかし,脊柱管が狭いことで,前方固定後の隣接椎間障害に伴う脊髄症の再増悪が多発した.そして,巨大な後縦靱帯骨化を開削する前方法は難度が極めて高く,本邦の脊椎外科医を悩ませた.
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