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あとがき
仁木 久照
pp.942
発行日 2018年10月25日
Published Date 2018/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201202
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あとがき
今年の夏の甲子園第100回記念大会は,史上初の2度目の春夏連覇や第1回大会以来103年ぶりの秋田県立高校の決勝進出など,話題満載の大会でした.複数の投手による継投が主流の現代の高校野球にはめずらしく,9人全員野球で1人のエースが予選からすべて投げ抜くという昭和の高校野球そのものをみているようでした.また,はじめてタイブレークが導入された夏の大会でもあったのですが,タイブレークでの逆転サヨナラホームランも印象的でした.非日常的でドラマチックな展開を期待してしまう自分には,ノーアウト1,2塁からはじまるタイブレークは物足りなさを感じますが,投球過多を避けるための方策とすれば致し方ないのかもしれません.いずれにしても,100年以上にわたり国民に親しまれてきた甲子園大会の継続と発展には,これまで多くの整形外科医が関与されてきたものと存じます.日頃のご尽力に敬意と感謝の意を表します.
さて,今月の誌上シンポジウムは「原発巣別転移性骨腫瘍の治療戦略」で,土屋弘行先生が企画されました.腎癌,骨髄腫,肺癌,乳癌,前立腺癌,甲状腺癌の骨転移の疫学,診断,治療,予後について盛りだくさんの内容となっています.日整会でも,がんによる運動器の問題,さらにがんの治療による運動器の問題を「がんロコモ」として大々的に取り上げています.キャンサーボードを立ち上げる施設も増えた現在,タイムリーな話題といえるでしょう.本企画を通して,がんの骨転移に対する最新事情に触れていただければと思います.
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