臨床外科交見室
大腸癌治療のプロトコールについて
平井 淳一
1
,
白髭 健朗
1
1原尾島病院
pp.792
発行日 1995年6月20日
Published Date 1995/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905252
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本誌に連載中の和田達雄先生ご執筆のメディカル・エッセー「残りの日々」を興味深く読ませていただいているが,その第2回目の「なんじゃ・もんじゃ」は特に感銘深かった.
このなかで先生は,無作為割付試験を行う際に,患者さんの同意を得るために説明しなければならない3点を述べておられる.すなわち,患者さんが被る精神的,身体的,経済的負担を説明し,同意を得てはじめてその試験が有効となる.欧米ではその説明を前提として契約が成立しており,形式だけではないことを述べておられる.したがって,正しく行われた欧米の無作為割付試験の結果は誠に貴重であり,その結果を重く受け止めるべきではないだろうか.
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