カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・5
食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下手術—Laparosonic Nissen Fundoplication
宗像 康博
1
,
林 賢
2
Yasuhiro MUNAKATA
1
1豊科赤十字病院外科
2信州大学医部第1外科
pp.559-565
発行日 1995年5月20日
Published Date 1995/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905205
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はじめに
従来法では大きな開腹創が必要とされるが,腹腔鏡下に開腹術と同等な手術手技が可能な疾患には,腹腔鏡下手術は非常に有用である.食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下手術も,腹腔鏡下胆嚢摘出術と同様に,患者にとって非常に利点の多い手術方法である.食道裂孔ヘルニアは欧米では比較的多い疾患であり1),腹腔鏡下の手術手技もいくつか報告されているが,本邦では手術適応となる食道裂孔ヘルニアが少ないこともあり,腹腔鏡下手術の症例報告はまだ少ない.本稿では,われわれが若干の工夫を加えて実施した腹腔鏡下Nissen Fundoplicationの手技を紹介する.
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