特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅷ.胆管癌
胆管癌の治療に関する最新のデータ
上坂 克彦
1,2
,
二村 雄次
2
Katsuhiko UESAKA
1,2
1静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科
2名古屋大学大学院器官調節外科
pp.215-221
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905034
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胆管癌に対する根治的な治療法は外科的切除のみである.このうち中・下部胆管癌に対する標準術式は幽門輪温存膵頭十二指腸切除であり,20〜40%台の合併症率,2〜3%台の在院死亡率,30%台の5年生存率が報告されている.肝門部胆管癌に対しては肝区域切除+尾状葉切除+肝外胆管切除が標準術式として行われており,30〜80%台の合併症率,10%前後の在院死亡率,20〜30%台の5年生存率が報告されている.非切除症例に対しては減黄処置に加えて放射線治療や化学療法が行われる.放射線治療には一定の有効性が認められているが,化学療法の有効性はいまだ確立されていない.
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