Japanese
English
症例報告
胆管拡張の経過観察中に診断された粘液産生肝内胆管癌の1例
A Case of Mucin-producing Intrahepatic Bile Duct Carcinoma
鬼頭 靖
1
,
神谷 順一
1
,
梛野 正人
1
,
金井 道夫
1
,
上坂 克彦
1
,
湯浅 典博
1
,
小田 高司
1
,
佐野 力
1
,
北川 雄一
1
,
二村 雄次
1
Yasushi KITO
1
,
Junichi KAMIYA
1
,
Masato NAGINO
1
,
Michio KANAI
1
,
Katsuhiko UESAKA
1
,
Norihiro YUASA
1
,
Koji ODA
1
,
Tsuyoshi SANO
1
,
Yuichi KITAGAWA
1
,
Yuji NIMURA
1
1名古屋大学医学部第一外科
1The First Department of Surgery,Nagoya University School of Medicine
キーワード:
粘液産生胆管癌
,
経皮経肝胆道ドレナージ
,
PTBD
,
経皮経肝胆道鏡
,
PTCS
,
表層拡大進展
Keyword:
粘液産生胆管癌
,
経皮経肝胆道ドレナージ
,
PTBD
,
経皮経肝胆道鏡
,
PTCS
,
表層拡大進展
pp.263-268
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900038
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- サイト内被引用 Cited by
患者は53歳,男性である.1989年に総胆管結石再発と診断され当科で経皮経肝胆道鏡(PTCS)を行った.左外側枝に不整な拡張を伴っていたが粘液流出は認めなかった.1993年,腹部CTで左外側前枝(B3)の拡張は増大していたが,結石や腫瘍を認めなかった.B3は以後さらに拡張し,1997年には黄疸を生じたため,経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)を行った.精査の結果,表層拡大進展を伴うB3原発の粘液産生胆管癌と診断し,肝左葉切除術,左尾状葉切除術を施行した.本例では肝実質への浸潤もなく根治手術が施行できたが,急速に胆管拡張が進んだ時点でPTCSを行うべきであった.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.