Japanese
English
特集 IVRの現状と問題点
IVRによる門脈圧亢進症の治療
The present state and problems of interventional radiology for portal hypertension
近森 文夫
1
,
高瀬 靖広
2
,
渋谷 進
2
,
河島 孝彦
2
Fumio CHIKAMORI
1
1国吉病院消化器外科
2つくば双愛病院外科
キーワード:
経頸静脈的逆行性塞栓術
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
,
経皮的肝内門脈静脈短絡術
,
経皮経肝静脈瘤塞栓術
,
部分的脾動脈塞栓術
,
内視鏡的栓塞療法
Keyword:
経頸静脈的逆行性塞栓術
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
,
経皮的肝内門脈静脈短絡術
,
経皮経肝静脈瘤塞栓術
,
部分的脾動脈塞栓術
,
内視鏡的栓塞療法
pp.1601-1608
発行日 2001年12月20日
Published Date 2001/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904720
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門脈圧亢進症におけるIVRには純粋なIVRと内視鏡を併用した内視鏡的IVRがある.前者にはバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)/経頸静脈的逆行性塞栓術(TJO),経皮経肝静脈瘤塞栓術(PTO),部分的脾動脈塞栓術(PSE),左胃動脈塞栓術(LGE),経皮的肝内門脈静脈短絡術(TIPS)が,後者には内視鏡的栓塞療法(EE),シャント閉塞下硬化療法(SO-EIS)が含まれる.この中でEEは食道胃静脈瘤治療の中心的位置にあり,適用頻度は最多で,他の治療法はそれを補完するものとして位置づけられる.
B-RTO/TJOは胃静脈瘤消失効果において勝れ,成功率は93〜100%と良好であるが,治療後の食道静脈瘤発生が主な問題点となっている.TIPSは門脈系減圧効果に勝れ,成功率は94〜97%と良好であるが,治療後の肝性脳症発生やステント閉塞が主な問題点となっている.内視鏡的治療も含めて,各種治療法を組み合わせることで各々の問題点はカバーされうるものと思われる.
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