肝硬変-診断と治療の進歩
肝硬変治療の進歩 食道・胃静脈瘤の治療
小原 勝敏
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1福島県立医科大学附属病院 内視鏡診療部
キーワード:
Enbucrilate
,
X線透視検査
,
食道胃静脈瘤
,
組織接着剤
,
門脈
,
超音波内視鏡検査
,
Monoethanolamine Oleate
,
禁忌(治療)
,
超音波プローブ
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
,
マルチスライスCT
,
血行力学
,
アルゴンプラズマ凝固
,
経頸静脈的逆行性塞栓術
,
内視鏡的食道胃静脈瘤結紮術
,
内視鏡的食道胃静脈瘤硬化療法
,
病態生理
Keyword:
Enbucrilate
,
Esophageal and Gastric Varices
,
Fluoroscopy
,
Hemodynamics
,
Portal Vein
,
Tissue Adhesives
,
Endosonography
,
Argon Plasma Coagulation
,
Multidetector Computed Tomography
,
Monoethanolamine Oleate
pp.453-460
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014161249
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食道・胃静脈瘤は門脈圧亢進症の重大合併症であり,出血により肝不全をきたしやすく,大量出血では致命的となる.緊急内視鏡による即座の止血が重要である.食道静脈瘤出血なら静脈瘤結紮術(EVL)を選択し,一時止血する.その際,高度肝障害がなければただちに硬化療法(EIS)を施行し再出血を防止する.一方,高度肝障害例では待期治療(EIS or EVL)とする.胃静脈瘤出血の場合は,組織接着剤(CA)注入法で止血し,高度肝障害がなければCA・EO併用法かバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)を施行する.高度肝障害例なら肝機能に悪影響を及ぼさないCA法単独で治療する.静脈瘤治療で重要なことは患者の病態と門脈血行動態を十分に把握したうえで,患者のQOLを考慮した安全かつ効果的な治療を達成することである.
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