消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
良性疾患における内視鏡診療は生まれ変わったか 門脈圧亢進関連疾患 食道・胃静脈瘤を中心に
中村 真一
1
,
春山 浩美
,
岸野 真衣子
,
小西 洋之
,
白鳥 敬子
1東京女子医科大学 消化器内科
キーワード:
Cyanoacrylates
,
食道胃静脈瘤
,
超音波内視鏡検査
,
三次元イメージング
,
CT血管造影
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
,
アルゴンプラズマ凝固
,
内視鏡的食道胃静脈瘤結紮術
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Cyanoacrylates
,
Esophageal and Gastric Varices
,
Endosonography
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Argon Plasma Coagulation
pp.659-664
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003832
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内視鏡的硬化療法(EIS)の臨床応用によって、食道静脈瘤の自然史が変わった。しかし、内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)の導入以降、breakthroughに乏しい。「治療の標準化」すなわち「安全で合理的な治療の確立」が現在の目指す方向である。3D-CT angiographyと超音波内視鏡検査(EUS)の発達が著しく、治療に役立つ画像診断として普及している。食道静脈瘤に対する治療法として、EVLが増加している。粘膜線維化治療の手法として、アルゴンプラズマ凝固法(APC)が汎用されている。胃静脈瘤に対する治療法として、cyanoacrylate系薬剤を用いた内視鏡的塞栓療法とバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)の有効性が検証されつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2010