特集 薬物療法マニュアル
Ⅶ.併存病態の理解と薬物療法
4.消化器疾患
門脈圧亢進症
蓮見 昭武
1
,
藤田 順子
1
,
松井 英男
1
Akitake HASUMI
1
1藤田保健衛生大学消化器外科
pp.432-433
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903909
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はじめに
門脈圧亢進症とは門脈系血行動態の異常によって門脈圧が異常に亢進した状態をいい,肝硬変症,特発性門脈圧亢進症,肝外門脈閉塞症などの疾患を基盤として生じる.
本症では肝機能障害,腹水,脳症,食道胃静脈瘤,脾機能亢進症状,合併胃病変などの多彩な臨床症状を呈し,いずれも治療対象となる.しかし,これらの症状のすべてを同時に改善させ得る治療法は未だなく,肝移植術の導入,普及が期待されてはいるが,現在では個々の症状ごとにその改善を目標とした治療法が集学的に行われている.
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