特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
消化器疾患
門脈圧亢進症
高塚 健太郎
1
,
岩渕 省吾
1
1大船中央病院消化器肝臓病センター
pp.192-195
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101508
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門脈圧亢進症は臨床的には食道・胃・直腸静脈瘤と,肝性脳症や腹水などの問題に分かれる.静脈瘤では無症状ゆえに内視鏡画像などを示しながら,静脈瘤の成因や治療の必要性を十分に説明しなければならない.しかし,患者の心配は背景の肝硬変症やその原因に向かっている場合も多く,静脈瘤治療のみを説明しても十分なインフォームドコンセントとはいえない.一方,肝性脳症や腹水といった肝不全兆候を有する患者では,患者自身の苦痛だけでなく家族にも配慮し,病態の説明にとどまらず,対処方法などもフォローする.
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