消化器疾患の総合画像診断
大腸疾患
吉川 宣輝
1
,
三嶋 秀行
1
Nobuteru KIKKAWA
1
1国立大阪病院外科
pp.371-377
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903560
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はじめに
画像診断の進歩により,大腸疾患,特に大腸癌における深達度や周囲臓器への浸潤,リンパ節や肝・肺への転移などの術前診断がかなり正確にできるようになった.大腸癌の存在診断と深達度診断には,注腸検査と内視鏡検査,超音波内視鏡が有用であり,一方,他臓器浸潤や転移の診断には,CTやMRIが有用である.近年,それぞれの検査の診断能が著しく向上しているとはいえ,1つの検査にとらわれることなく,それぞれの検査の有効性と限界を理解したうえで総合的に判断すべきである.本稿では興味ある大腸疾患症例をいくつか呈示し,複数の画像を総合的に判断することの重要性にポイントをおいて解説する.
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