癌の化学療法レビュー・11
癌化学療法におけるQOL評価法
市川 度
1
,
仁瓶 善郎
1
,
杉原 健一
1
Wataru ICHIKAWA
1
1東京医科歯科大学医学部第2外科
pp.365-370
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903559
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はじめに
癌化学療法の最終的な目標は,癌の「cure」にあることはいうまでもない.しかし,今までのレビューに述べてきたように,各癌腫において化学療法で「cure」を得ることは困難である.したがって,現時点での癌化学療法の位置付けは,あくまでも延命と症状改善を目的とした「palliation」のためのものといえる.
癌化学療法の直接効果は,腫瘍の縮小により評価されるが,「palliation」の評価は困難である.この「palliation」の評価に有用な指標となるものが,quality of life(QOL)の概念である.
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