病院めぐり
公立佐沼総合病院外科
竹村 正伸
pp.352
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903552
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公立佐沼総合病院は宮城県北部,登米郡迫町にあります.町内には白鳥などの渡来で全国的に有名な伊豆沼があり,また東の三陸沿岸には車で30分,西の鳴子温泉峡には50分と自然環境に非常に恵まれたところです.郡全体が農村地域であり,その中で迫町は古くから仙台市と気仙沼市などの三陸の都市を連絡する交通の要所として栄え,県北の行政の中心的役割を担って発展し現在に至っております.
しかしながら仙台市からは約70kmほど離れていること,また東北新幹線や東北自動車道からも約20km東に離れていることから,仙台市への通院はかなり困難で,登米郡内で充実した医療を受けたいという地域住民の強い要請があり,県北の高度地域医療をめざす中核病院として昭和30年に当院は創設され,現在では12診療科,一般病床300床と発展を遂げております.診療圏は登米郡全域にとどまらず,三陸沿岸,さらに県境にあることから岩手県にも及んでおり,その人口は約10万人ほどになります.当然救急医療については中核的存在で,時間外の患者数は年間7,000人を超えており,特に土,日曜日に集中する傾向があるため,一人で100人診療し悲鳴をあげたという当直医もいるほどです.
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