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特集 胆道ドレナージを考える
1.術前減黄は必要か
膵頭十二指腸切除症例の術後合併症からみた術前減黄の意義に関する検討
Significance of biliary drainage before pancreatoduodenectomy in the patients with obstructive jaundice
福原 稔之
1
,
小林 展章
1
,
梶原 建熈
2
Toshiyuki FUKUHARA
1
1愛媛大学医学部第1外科
2神戸市立中央市民病院第1外科
キーワード:
閉塞性黄疸
,
胆道ドレナージ
,
膵頭十二指腸切除術
Keyword:
閉塞性黄疸
,
胆道ドレナージ
,
膵頭十二指腸切除術
pp.21-25
発行日 1998年1月20日
Published Date 1998/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903072
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閉塞性黄疸患者に対する術前減黄の意義を検討する目的で,対象を膵頭十二指腸切除術を施行した症例とし,術直前の血清総ビリルビン値の高低,術前の減黄処置の有無,術前の減黄効果の良不良により術後合併症発生率,死亡率を比較したが,いずれにおいても差を認めず,また,膵頭十二指腸切除術による減黄効渠も良好であった.
悪性疾患による閉塞性黄疵に対してのPTCD,ENBDなどの減黄処置は,胆道系に対する診断面における有用性は明らかではあるが,血清総ビリルビン値に基準を設定してまで減黄効果を待つ必要はなく,術前診断が確定次第,膵頭十二指腸切除術を施行することは可能と考えられた.
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