特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅳ.胸部
56.気道内異物
猪口 貞樹
1
Sadaki INOKUCHI
1
1東海大学医学部救急医学
pp.152-153
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902933
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疾患の概念
気道内異物は健常成人にはあまり見られない状態である.好発するのは,1)乳幼児(主として3歳以下),2)入歯をしている高齢者あるいは泥酔,薬物服用などにより意識レベルの低下した成人,3)意識障害,麻痺,神経・筋疾患などを合併している患者,などである.状況としては上部気道(咽頭,喉頭,気管)が閉塞して窒息しているか,しかかっている場合と,末梢気管支の閉塞の2者に大別できるが,本稿ではより緊急性の高い前者を中心に述べる.窒息に対する処置はきわめて緊急性が高いので,判断に迷って時間を浪費してはならない.
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