ファースト・エイド
気道異物
滝野 賢一
1,2
1聖ルカ国際病院・気管食道科
2慈恵医大
pp.434-435
発行日 1965年3月10日
Published Date 1965/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200751
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気道異物の救急処置として最もさし迫つた場面は異物誤嚥による窒息に対し,一刻を争つて緊急気管切開を行なわねばならない時である。ただちに患者を仰臥位とし,肩の下に枕を入れ,頭を強く後屈させ,前頸部を伸展させると,甲状軟骨はその正中に隆起し,これにつづく輪状軟骨,気管を明らかに触れることができる。患者の右側に位置し,左拇指と示指とを気管の両側に押し込むようにして気管上部を正中に固定し,第2気管軟骨辺りをねらつてメスを刺入し,気道を開放する。
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