特集 長引く咳へのアプローチ
気道異物
金子 忠弘
1
1北里大学医学部小児科
キーワード:
異物
,
吸引
,
無症状期(symptomless period)
,
気管支鏡
Keyword:
異物
,
吸引
,
無症状期(symptomless period)
,
気管支鏡
pp.671-678
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000059
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気道異物診療において,もっとも重要なことは“その存在を疑うこと”であり,突発症状とエピソードが重要な手がかりとなる.突発症状,エピソードから気道異物が疑われた場合は気管支鏡検査をためらわずに行う.突発症状,エピソードが確認できず,その診断に至らなかった症例では,喘息や気管支炎として加療されている場合が少なくない.治療抵抗性または再燃を繰り返す咳嗽や喘鳴,同部位に反復する肺炎,聴診所見で呼吸音の左右差などがみられた場合は,診断の見直し,再度の詳細な病歴聴取を行う.その診断アプローチに胸部単純X 線写真や胸部CT が有用な場合もあるが,確定診断と治療のため,疑わしい場合に気管支鏡検査を検討することが重要である.
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