特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅰ.外来患者の診察法
6.外来における画像診断
田島 知郎
1
,
久保田 光博
1
Tomoo TAJIMA
1
1東海大学医学部第2外科
pp.24-28
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902883
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外来の初療における方向づけが患者の運命を決めることも多く,また,とりわけ急患では,入院させずに外来だけで帰宅させるということの決定は決して軽くない.対診や相談をして責任分担のできる相手も得られない状況であれば,せめて画像診断などを駆使して,入院治療,とくに緊急手術を要するような懸念病変がないこと,とりあえず外来だけで対応可能な病変であることの確認をしておきたい.
最近の医療用画像は,高分解能,高画質,高速撮影などの技法によって生体機能の解明にまで肉薄している.またデジタル化による画像処理技術・解析プログラムなどの開発の流れも目覚ましく,自動解析による診断や,画像転送による遠隔地の専門医へのコンサルテーションも可能になりつつあるが,本稿ではそうした最先端画像についてではなく,日常的に外来で用いる基本的な画像診断,主として一般消化器外科領域に関するものについて,例示も加えて,総論的に解説したい.
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