Japanese
English
特集 治療的ドレナージ
チューブ・ネフロストミー
Tube nephrostomy
安田 聖栄
1
,
田島 知郎
1
,
久保田 光博
1
,
野登 隆
1
,
三富 利夫
1
1東海大学医学部第2外科
キーワード:
腎瘻
,
経皮的腎瘻造設術
,
超音波穿刺術
,
水腎症
Keyword:
腎瘻
,
経皮的腎瘻造設術
,
超音波穿刺術
,
水腎症
pp.505-509
発行日 1993年4月20日
Published Date 1993/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901150
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超音波ガイド下経皮的腎瘻造設術は,進行癌の尿管浸潤で水腎症となった症例で施行される.器具は種々のものが市販されており,手技もさまざまであるが,Seldinger法を用いた基本的方法を述べた.また,この方法は腹腔内膿瘍のドレナージや経皮経肝胆道ドレナージにも適用できる.超音波で腎の観察に慣れておくことが大切で,超音波で穿刺部位をよく検索し,1回の穿刺で腎盂に達することをめざし,操作中はエラスター,ガイドワイヤーが腎盂から逸脱しないよう,左手で固定するのがよい.術後一過性の肉眼的血尿がみられる頻度は30〜37%と高いが,一般に2日以内に消失する.合併症としては出血,尿路感染と尿の漏出などで,頻度は4%である.出血傾向のある症例では適応を慎重に決める.また,末期癌の症例では適応の判断に苦慮する場合があるが,苦痛を長引かせるだけの延命処置として施行することは避ける.本法は進行癌を扱う機会のある一般外科医が習得しておくべき手技の1つである.慣れると侵襲も少なく短時間で施行できるが,重篤な合併症も稀にあるので1例1例,注意深く施行することが重要である.
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