特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅸ.乳癌治療のプロトコール
(2)東海大学医学部第2外科
徳田 裕
1
,
田島 知郎
1
,
奥村 輝
1
,
太田 正敏
1
,
久保田 光博
1
,
三富 利夫
1
Yutaka TOKUDA
1
1東海大学医学部第2外科
pp.247-251
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901698
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当施設における乳癌治療の基本方針は,limited diseaseの段階にあるものについてはQOLを第一に考えて手術療法を計画していく 一方,systemic diseaseに対しては集学的な治療戦略で臨み,手術療法はその一環としてとらえている.私どもは従来より,進行乳癌症例,再発乳癌症例,さらには術後症例に対して自己造血幹細胞移植を併用した大量化学療法を治療戦略に組み入れてきたが1),欧米でも多数のpilot studyがなされ2),現在,標準的治療とのprospectiveな比較試験が行われている.したがって,当施設での乳癌治療のプロトコールはトライアルの要素を多分に含んでいる.limited diseaseであるのかsystemic diseaseであるのかの判断は,今後の詳細な予後因子解析の結果を待つ必要があり,本稿ではTNM臨床病期にもとついて当施設での治療方針を紹介する.
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