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特集 胃癌治療のup-to-date—機能温存手術と縮小手術
機能温存手術
下部食道括約筋(LES)温存胃全摘術
LES preserving total gastrectomy
平井 敏弘
1
,
峠 哲哉
1
Toshihiro HIRAI
1
1広島大学原爆放射能医学研究所腫瘍外科
キーワード:
胃全摘術
,
逆流性食道炎
,
下部食道括約筋
Keyword:
胃全摘術
,
逆流性食道炎
,
下部食道括約筋
pp.1263-1268
発行日 1996年10月20日
Published Date 1996/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902415
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下部食道括約筋を温存する胃全摘術(LES温存胃全摘術)の適応,具体的な術式,逆流性食道炎予防効果について述べた,病理組織学的検討により,LES温存胃全摘術の適応は,食道胃接合部より腫瘍口側縁までの距離が肉眼的リンパ節転移陰性例で2.0cm,陽性例で3.0cmある症例で,なおかつ肉眼的に明らかに漿膜浸潤のみられない症例と思われた.術式は簡便で迷走神経も食道も食道胃接合部で切離した.現在までに施行したLES温存胃全摘術のうち術後内視鏡を施行できた15症例,同時期のLES非温存胃全摘術の22例について内視鏡所見を比較すると,LES非温存胃全摘術では発赤を32%に,びらんもしくは潰瘍を18%に認めたが,LES温存胃全摘術ではそれぞれ13%,7%であり消化液逆流の程度が軽微であると思われた.
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