Japanese
English
臨床研究
内視鏡下鼠径ヘルニア修復術の経験—TEPPとTAPP
An experience of endoscopic inguinal hernia repair: TEPP and TAPP
金丸 洋
1
,
多田 真和
2,3
,
堀江 良彰
1
,
高田 伸
2
,
金丸 智子
4
Hiroshi KANAMARU
1
1至聖病院外科
2埼玉医科大学総合医療センター第2外科
3現:至聖病院外科
4至聖病院内科
キーワード:
内視鏡
,
ヘルニア修復術
Keyword:
内視鏡
,
ヘルニア修復術
pp.1193-1198
発行日 1996年9月20日
Published Date 1996/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902404
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はじめに
近年の内視鏡下手術の発達により内視鏡下鼠径ヘルニア修復術(以下,本術式)が可能となっている.腹壁外アプローチによる術式(以下,従来法)に較べ術後の疼痛や鼠径部の緊張感が少なく,術後第1病日からの歩行や経口摂取,早期の退院および社会復帰が可能などの長所がある.本術式はポリプロピレンメッシュ(以下,メッシュ)を腹膜前層に展開し,内・外鼠径,大腿ヘルニアの内ヘルニア門を同時に被覆閉鎖する方法で,下腹壁内側の内ヘルニア門周囲の解剖学的位置関係が明瞭に観察できる事から,正確な診断・手術が可能である.手術方法は経腹腔的に行うtransabdominal preperitoneal approach(以下,TAPP)と腹膜外腔を剥離して行うtotal extraperitonealpreperitoneal approach(以下,TEPP)がある.この2つの術式の術野は画像的に全く異なっている.われわれは1993年3月から1995年8月の期間にTAPP−25例(27病変),TEPP−25例(28病変)を経験したので両術式の解剖および術野の相違を中心に報告する.
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